『公正証書』というのは公証人が作成した証書のことで、公正証書に執行認諾文が付いていれば、裁判手続きを要することなく強制執行ができるので、クレジット・サラ金業者は利用することが多いです。
このように公正証書に基づいて強制執行を受けた場合は請求異議の訴え(民事執行法35条)という方法で不服申し立てができます。
しかし、実際の強制執行を停止させるには、請求異議の訴えとは別に強制執行停止決定の申立てをする必要があります。
この場合通常、裁判所から一定額の保証金の納付を命じられます。
暴力的な債権の取立ては貸金業規制法の取立規制違反ですので取立て屋を同法違反により刑事告訴できますし、刑法の暴行罪にも該当します。
取立て屋を雇用したサラ金業者も貸金業法規制違反で刑事告訴できます。
さらに債権譲渡を行ったり、暴力的取立てを行わせたサラ金業者については、債務者は監督行政庁に業務停止・登録取消しをしたりなど、行政処分の申立てができます。
クレジット債権の取立て屋の場合、割賦販売法の取立て行為規制に関する通達に基づき経済産業省に対し、そのクレジット会社に行政指導をするように申立てをすることができます。
以上いずれの場合でも不法行為による損害賠償請求をすることも可能です。
そもそも貸金業規制法20条では、一定の事項を記載していない白紙委任状の取得を禁止していて、これに違反した業者は監督行政庁より業務の一部または全部の停止を命じられ、登録を取消されてしまうことがあり、さらに、100万円以下の罰金に処せられます。
クレジット業者も、白紙委任状を取得することは割賦販売法により制限されています。
しかし、サラ金業者はよく白紙委任状と印鑑証明書をセットで要求してきます。
これがあれば公正証書や不動産に抵当権の仮登記を設定することができるからです。
公正証書を作成しておけば裁判をしないで直ちに強制執行して、給料・家財道具などを差押えることができます。
また、委任状が白紙であるため、あとから業者が都合のいいようにいくらでも書き足せるため、借主にとっては著しく不都合な公正証書ができ上がっていることが少なくありません。
したがって、白紙の委任状と印鑑証明書を渡してしまうと、自分の知らないうちに思いもかけない不利益を被る事態になりかねませんので絶対に渡してはいけませんし、そのようなことを要求してくる業者からお金を借りてはいけません。
『支払督促』とは、債務者の意見を聴くことなく裁判所が債務者に対して一定のお金を支払えという命令です。
当然、債務者の言い分を聞いたり証拠を調べたりしているわけではないので、債務者はこの支払督促の届いてから2週間以内であれば、裁判所に異議の申立てをすることができます。
この異議の申立てをするには、特に理由は必要ではなく、この異議の申立てによって、通常の裁判手続きに移行します。
異議を申立てると、その2週間くらいあとに口頭弁論期日の呼出状が届きます。
この期日に何もしないで欠席すると、異議を述べなかった場合と同様に、業者側の言い分をすべて認めたことになります。
ただし、書面で『答弁書』というものを書いて送っておけば、口頭弁論期日に出席したのと同様の効果があります。
仮に異議を申立てなかった場合、業者の言い分がすべて認められることになり、支払督促に仮執行宣言というものが付されることになり、給料や家財道具を差押えられてしまうかもしれませんので注意して下さい。
仮に、仮執行宣言を付されても2週間以内であれば、債務者は異議を申立てることができますが、この異議申立てをしたとしても強制執行が行われる可能性があります。
この強制執行を止めるためには、別途『強制執行の停止申立て』をする必要があります。
また、異議を申立てなかった場合仮執行宣言付き支払督促が確定し、通常の裁判手続きによる確定判決と同じ効力をもつことになります。
裁判手続きがよくわからなくて不安な場合は司法書士・弁護士などの専門家に相談しましょう。
裁判所から訴状が届いたのであれば、そこに指定してある日時に必ず出頭する必要があります。
もし、どうしても出頭できないのであれば答弁書を書いてあらかじめ裁判所に提出しておく必要があります。
答弁書も書かずに期日にも出席しないと、いわゆる『欠席判決』といって、業者の言い分どおりの判決が出てしまうので注意して下さい。
よって、もし、業者の主張に誤りがあったり、分割弁済にしてもらったりしたいと思っているのであれば、裁判所にきちんと出頭した上で、裁判所に対しサラ金業者と話し合いをしたい旨を申出る必要があります。
和解がまとまれば、裁判所が和解の勧告をしてくれます。
とにかく、訴状が届いたら絶対に無視してはいけません。